【記事投稿】木材について【簡単解説】

使用する木材について

ここでは、以下の3つの項目に関して解説します。

①無垢材と集成材の違いとは?
②プレカットとは?
③耐震性を高める2つの基本構造

無垢材と集成材の違いとは?

家の構造を支える柱や梁には、一般的に「無垢材」と「集成材」という2種類の木材が使われます。

(画像:無垢材の写真)


・無垢材
1本の木から切り出した天然の木材。
昔の住宅は基本的に無垢材を使用していた。


メリット:高級感がある / 自然素材である
デメリット:経年劣化により反ったり割れたりするリスクが高い

(画像:集成材の写真)

・集成材
板材を接着剤で積層し、一本化した木材。
現在では、多くの住宅で主に集成材が使用されており、標準的な構造材となっています。


メリット:強度や寸法の安定性に優れている / プレカットとの相性が良い
デメリット:接着剤を使用するため、化学物質のリスクがある


当社では、原則として化学物質のリスクの少ないF☆☆☆☆(ホルムアルデヒドの発散量が最も少ない等級)の集成材を使用しています。

プレカットとは?

当社では土台、柱、梁といった構造用の木材を全てプレカットという工程を行ってから現場に搬入しています。

(画像:プレカットされた板)


昔の家では、現場で大工さんが手作業で木材を加工し、組み立てを行っていました。
そのため、家の品質は大工さんの力量の良し悪しにより、大きく左右されました。
また、1本1本手作業で木材を加工するため、家を建てるのに沢山の人手と時間が必要でした。

(画像:プレカットされた集成材)


そこで近年登場したのが、機械を使用したプレカットと呼ばれる工程です。
工場であらかじめ木材を正確にカットし、現場で組み立てるだけの状態にします。
これにより、現場では組み立てを行うだけで良くなるため、大工さんの技術による差が少なくなり、家全体の品質が安定しました
更に、組み立て速度も格段に速くなり、昔は土台から屋根までの組み立てに数日を要していましたが、現在ではプレカット技術により、1日(7時間以内)で上棟まで完了するケースもあります。

耐震性を高める2つの基本構造

家の耐震性を確保するためには、「筋交い」や「構造用合板」を使用します。

(画像:筋交いのイラスト)

筋交い

上の画像をご覧ください。
左の図では、横から力を加えると簡単に倒れてしまいます。
右の図では、横から力を加えても簡単には倒れません。

右の図で用いられている斜めの木材を筋交いと呼びます。
筋交いは、西暦607年頃に建てられた法隆寺にも使用されているほど古くから用いられており、耐震性の向上に効果的な構造です。
材料が安く、軽く、施工後の電気配線が容易といった特徴があります。

(画像:構造用合板のイラスト)

構造用合板

構造用合板は、近年耐震性を高めるために多くの住宅で採用されている建材で、柱の外側に張り付けて壁全体を面で支える工法に用いられます。

調整が必要な筋交いよりも簡単に施工でき、かつ耐震性の確保が容易です。


当社では、基本的に構造用合板で家の外周を全て覆うように施工を行います。
そして、さらに補強が必要な場所に筋交いを組み合わせて設置することで、全体の耐震性の向上を図っています


当社の建てる長期優良住宅は、これらの構造を駆使して耐震等級3(最高等級)となります。
そのため、たとえ震度7の地震があったとしても、基本的に家が崩壊することはありません
実際、2016年の熊本地震では、耐震等級3の木造住宅において「全壊ゼロ」という国土交通省の調査結果もあり、こうした構造設計が命や資産を守ることに直結するという実例となっています。

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